6:七宝(しっぽう)登場
ちよっと話が戻りますが・・・
2013年のお正月
家の相棒が、突然
「犬の夢見た!!!」と言い出し
力(リッキー)にも元気を出してほしい
と言う思いもあり
「これは、何かいい事があるかも・・・」と
何の根拠もない思い込みで
2013年1月26日譲渡会へ行きました。
そこで、出会ったのが七宝(しっぽう)でした。
にぎわかに・・・
七宝(しっぽう)は、まだ3ヶ月程で
家中走り回っていました。
よく、脱走もしてましたよ( ´∀` )
力(リッキー)も、目を白黒させて
見ていたことを思い出します。
三匹とも、すぐ仲良くなって
力(リッキー)も七宝(しっぽう)を
可愛がっていましたよ。(笑)
たった、9ヶ月でしたが・・・
仲良く過ごしていましたよ。(笑)
7:1日は1年・・・
家はにぎわかになりましたが・・・
力(リッキー)の癌は進行していて・・
庭に出してあげれば
何とか自力で排泄出来ていたのが・・
翌日には、支えていないと
倒れてしまう・・と言う状態でした。
1日がまるで、1年過ぎるような感覚でした。
頸部の腫脹
頸部の腫れもだんだん大きくなっていきました・・・
本当に・・「癌」と言う病の脅威を感じるとともに
動物の力強さにも感動を覚えました・・
彼等は、言葉を使わないので
本当の事は解りませんが・・
「痛い!」とも「苦しい!」とも言わず
「生きる時を生きる!」のですね・・・
力(リッキー)は、鳴いたりすることなく
何時も穏やかで・・・
食欲もすごくありましたよ。
8:告知から2ヶ月過ぎて・・
2013年8月の「余命宣告」から
2ヶ月も過ぎた頃には・・・
力(リッキー)は顔が変わるほど・・
癌は進行していました・・・
もう・・そのころには・・
庭に出すことも出来なくなっていて
寝たきりで、オムツを付ける様に
なっていました・・・・
一度だけ・・・・
力(リッキー)は、一度だけ
鳴いた事がありました・・・
オムツを付け始めた頃
どうしても、庭で「ウンチ」が
したかったのでしょう・・・
かなり悲しい声で
「クゥ~クゥ~」と・・・・
「ウンチしてもいいんだよ・・・
お家でウンチしても、怒らないよ・・・」
と、声をかけ続けると・・
やっと、「ウンチ」する事が出来ました。
この頃は・・・・
もう・・この頃は・・・
自力でご飯も食べれず
注射器で口に運んでいました・・・
でも、やっぱり食欲はありましたが
日に日に、飲み込むことが
難しくなっていきました・・・
お水もだんだん飲めなくなり
一日一本の点滴を注入していました・・・
私も、毎日仕事に行くのが辛くて
出勤前には、必ずまるで呪いの様に・・
「帰ってくるまで絶対死ぬな!!
絶対待っててよ!!!!」と
出勤前の習慣になっていましたよ・・
9:安楽死?!
2013年10月20日頃は
力(リッキー)の介護が中心でした。
たった3年程の思い出が大きすぎて・・
走馬灯のように浮かんでは・・・
私は何時も
「この子は家に来て、幸せだったのかなぁ~?」
「この子は家に来て、楽しかったのかなぁ~?」
と思うと、自然に涙が溢れてきて・・・
そんな状況で、自然と家の中も暗い雰囲気になり
力(リッキー)の事ばかり構うことで
相棒とも喧嘩が絶えなくなりました・・・
そんな私を見かねてか・・相棒は
「もう・・安楽死させて楽にしてやれ!!!」
と言いました。
私は
「そんな事出来ない!!」と・・
相棒は
「お前は!!毎日泣いて!!ほかの子もいるのに!!」
こんな、些細な喧嘩が絶えなくなっていました。
寝顔を見て・・
その夜、力(リッキー)と一緒に眠りながら
「やっぱり、その方がいいのかなぁ~?」と
一晩中考えていました。
翌日
翌日、私は
「このまま、喧嘩ばっかりしているのも
ダメだよなぁ~・・・・」
と思い、病院へ電話し
「安楽死させようと考えています・・・
今日・・往診できますか・・・?」
と、訪問依頼しました。
午前中に往診できるとの事で
相棒にも「最後を見とどける様」
連絡しました。
そして私は力(リッキー)を見つめていました。
何時間か過ぎ、車の止まる音がして
「あっ・・・・来・・た・・」と
気は重かったのですが、出迎えに行きました。
獣医さんの言葉・・・・
往診に来てくれたのは
よく力(リッキー)を観て頂いていた
獣医さんで、
私は、獣医さんの顔を見た途端
「先生・・どうしたらいいか・・
解らない・・・・」と
涙が止まりませんでした。
家に入り、今の力(リッキー)の状態を
観て頂きました。
獣医さんは
「本当に、安楽死を希望しているんですか?」
と聞かれました。
私は
「相棒は・・そうしてやれ・・と言う・・け・ど・
私は・・そんなことが・・出来ないんです・・」
と、ずっと泣きじゃくっていました。
そんな時、相棒が帰ってきました。
獣医さんは
「迷っているうちは、安楽死させない方がいい!
きっと後悔しますよ・・
安楽死はいつでも出来ます・・・
泣いて迷っているうちは、絶対やってはダメですよ!
二人でもう一度よく話し合いなさい・・
話し合って、本当にそう決めたら・・連絡すればいい
取り合えず、今は止めましょう・・・」
私達も、獣医さんの話を聴いて
「もう一度考えて連絡します・・・」
と返答しました。
横では力(リッキー)が話を聞いていました・・
最後まで
その後、本気で話し合い私たちは
「最後まで看取る」と決断しました。
病院へ電話すると、忙しい中
獣医さんが直接電話口へ出てくれました。
「最後まで看取ることを決めました!!」
と伝えると
「そうですか!!本当に良かったです!!」
と、何度も何度も繰り返し安堵されていた事を
今でも忘れられません。
10:誕生日
そんな事があった翌日は
七宝(しっぽう)の1歳の誕生日で
レアチーズケーキを買って帰りました。
皆で七宝(しっぽう)の1歳を祝い
力(リッキー)にもクリームを
舐めさせてみました。
何も食べれないのに
美味しそうにクリームを舐めてくれました。
まるで
「七宝(しっぽう)おめでとう!!」
と言っている様でした。
四日後
四日後、私は仕事に行こうとしたのですが
力(リッキー)が
「行かないで・・・」
と言っているように感じました。
私は
「今日は一緒に居よう!!」
と決め、仕事を休む事にしました。
ずっと一緒に居るからね!!!
私は、ずっと力(リッキー)を抱いていました。
息も苦しくなってきたのでしょう・・・
時々「クゥ~クゥ~」と小さな声を出しました。
私は
「力(リッキー)?家に来て良かったか?
楽しかったか?」
と繰り返し話しかけていました。
そして・・・
2013年10月27日AM11:55
力(リッキー)は
私の腕の中で息を引き取りました・・・
その夜は、皆で一緒に同じように過ごし
皆で一緒に眠りました・・・
旅立ち
翌日の朝、私は力(リッキー)と一緒に
火葬場へ向かいました。
後部座席に眠っている力(リッキー)を
信号で止まるたびに撫でていました。
涙が勝手に出てきて
どう走ったのか覚えてなくて・・・
火葬場へ着くと、本当に良くして頂きました。
火葬に入れる時も・・・
本当にありがたかったです。
着火され私は外に出て
煙突から煙が出るまで空を見つめていました。
その煙は・・まるで・・
力(リッキー)が
走っている姿に見えた事を覚えています・・・
エピローグ
あれから7年の月日が過ぎ
今では10匹の大家族になりました。
1匹1匹本当に色々個性があって
力(リッキー)の分まで
皆で楽しく暮らしてますよ。
( ´∀` )
最近では、犬・猫の虐待や殺傷事件が多く
記事を見る度に胸が詰まります・・・・
また、悪質ブリーダーも増加しているようで・・
もう一度、考えてください・・
「あなたは、どうして犬・猫を飼っているのでしょう?」
・・・命あるもの
Fin・・・
第三章まで読んで頂き
ありがとうございました。
また、コメントを寄せて
くださった方へも
感謝致します。
また、色々な出来事を書きたいと
思っていますので、楽しみにしてください。